薬の副作用を考える際に、理解しやすいのは口から飲んだくすりの経路を |
考えることです。 殆どの薬は胃で砕かれて、小腸の壁から体内に取り込まれます |
これを吸収(Absorption)といいます。一部はそのまま血管に入って全身にまわります |
分布(Distribution)といわれています。また一部は肝臓の酵素の働きによって |
有効な形に変わったり、副作用の少ない形になったりします代謝(Metabolism) |
と呼ばれています。こうして薬としての働きをした後は、再び血管などによって |
腎臓に運ばれ、尿となって排泄(Excretion)されます。この薬の一生は、それぞれの |
頭文字を取って ADOME(アドメ)と呼ばれますが、このアドメの行われる |
胃腸、血液、肝臓、腎臓で副作用が発生することが多いのです、胃腸の場合には |
割合と自覚症状がはっきりわかりやすいものですが、あとの3つは素人にはわかり |
にくいものです。医師が血液検査や肝・腎機能検査をして始めて判る事が多いから |
です。 また逆に胃腸・血液・肝臓・腎臓に問題がある人は、薬の副作用を受けや |
すいのです。従ってこれらの臓器に病気があったり、過去に患ったことのある人は |
必ず医師にそのことを告げるべきです。そのほか、何かの薬にアレルギーを経験し |
た人も医師に告げなくてはいけません。 |
薬相互の飲み合わせのことを薬物相互作用といいます。本来、処方医が承知してい |
れば良いことですが、複数の医療機関にかかることもありますし、どういう薬を服用 |
しているか処方医に告げる必要があります。またアルコールは薬を服用している間は |
慎むべきでしょう、ベンゾジアゼピン系安定剤や他の精神科用剤はアルコールによっ |
て効果が増強されるので、注意が必要です、また長期にわたって服用する場合は定 |
期的な血液検査をすることを、お勧めします。 |
精神安定剤も、毎年新しい薬剤が薬価基準に採用される分野です。それだけよく使わ |
れていることになります。乱用することは勿論危険ですが、精神安定剤が絶対に不必 |
要だと言えるほど人間の心は強くありません。それに、人間の意志では調節する事の |
出来ない自律神経に作用して、心臓のポンプ作用を調節したり胃液の分泌や血圧など |
をコントロールすることも知られています。 |
参考書籍;医者からもらった薬がわかる本
主な精神安定剤、抗うつ剤です(あくまでも参考です)
薬は医師、薬剤師に相談の上服用してください
処方目的
神経症における不安、緊張、抑うつ/うつ病における不安、緊張/高血圧症、動脈硬化症
肺結核、甲状腺機能亢進症、月経前、分娩前、術前、術後、胃、十二指腸潰瘍などにおける
不安、緊張抑うつ/てんかん性精神障害
成分 作用型 | 製 品 名 |
アルプラゾラム・中期作用型 | カームダン コンスタン ソラナックス メデポリン ワイドスロー |
エチゾラム・短期作用型 | エチカーム エチセダン カプセーフ セデコパン デゾラム デパス デムナット パルギン メディピース |
塩酸クロルジアゼポキシド 長期作用型 | トラキパール ピーストC |
オキサゼパム・長期作用型 | ハイロング プリミズム |
オキサゾラム・長期作用型 | オィサゾラム オゾンタム セシルレート セルメート セレナール ソラキオート トッカータ ネブスン ペルサール |
クロキサゾラム・長期作用型 | エナデール セパゾン |
クロチアゼパム・短期作用型 | イソクリン エモレックス ナオリーゼ ニラタック ノーベルミン ベストマーゲ リーゼ |
クロルジアゼポキシド・長期作用型 | コンスーン コントール バランス リサチーフ レットコール |
ジアゼパム・長期作用型 | オイホリン コンディション ジアゼパム セルカム セルシン セレナミン セレンジン ソナコン ノイロパム ホリゾン リリーゼン リリバー |
プラゼパム・超長期作用型 | セダプラン |
フルジアゼパム・長期作用型 | エリスパン |
フルタゾラム・短期作用型 | コレミナール |
フルトラゼパム・超長期作用型 | レスタス |
プロマゼパム・中期作用型 | セニラン レキソタン |
メキサゾラム・長期作用型 | メレックス |
メダゼパム・長期作用型 | アゼパミット カマリネス コバゼパム セレミット タートン ナーシス ネボロロン ノブリウム パムネース メタゼパム レスミット |
ロフラゼブ酸エチル・超長期作用型 | メイラックス |
ロラゼパム・中期作用型 | アズロゲン シンプレックス ユーパン ロコスゲン ロラゼパム ワイパックス グランダキシン |
処方目的
精神分裂症、うつ病、うつ状態(胃・十二指腸潰瘍にも用いられます)
成分 作用型 | 製 品 名 |
スルピリド | アビリット オンペラン クールスパン スルピリド セルネピン ドグマチール ホーリット オーラップ エミレース バルネチール |
処方目的
うつ病、うつ状態
成分 作用型 | 製 品 名 |
塩酸イミプラミン | イミドール クリテミン デイプレス トフラニール |
塩酸クロミプラミン | アナフラニール |
塩酸ロフェプラミン | アンプリット |
マイレン酸トリミプラミン | スルモンチール |
塩酸アミトリプチリン | アデプレス アミプタノール 塩酸アミトリプチリン トリプタノール ノイプタノール ラントロン |
塩酸マプロチリン | クロンモリン ノイオミール マプロミール ルジオミール |
アモキサピン | アモキサン |
塩酸デシプラミン | パートフラン |
塩酸ミアンセリン | テトラミド |
塩酸ドスレピン | プロチアデン |
マイレン酸セチプチリン | テシプール |
詳しくは ここを参照して下さい